働くことに対して悲観的になるわけではないけれど、基本的には働いてお金をもらうということは、嫌なことばっかりである
嫌なことや人がやりたくないことをやるから、その対価としてお金をもらえているのだ
お金をかせぐとはそういうことなのだ
だからお金を使うことを惜しんだり、逆にお金を使って何かを手に入れることに快感を覚えたりするのだ
お金が大事なのは、手に入れるのが大変だからだ
お金を手に入れるのが大変なのは、それをかせぐ手段である仕事=働くことが大変なことだからだ
こう考えると、一般的に理想とされている「やりたいことをやってお金をもらう」というのは、現実にはなかなか難しいことである
だからお金をかせぐ上で、「やりたいことをやらないと」とか「好きなことをやらないと」ということを念頭に置いて働こうとすると、気持ち的に無理が出ることがよくある
仕事とはこうあるべきという、自分の脳内にインプットされた世間一般の理想論、そしてそれに対して自分の目の前に広がる現実
ここの差がどんどん開いていってしまうことが多いのではないだろうか
今僕はいわゆる「昔から携わりたい」と思っていた世界で仕事をする機会を得て、周りからは自分が思っていた世界で働くことができているから羨ましがられる
しかし、それに反して自分自身の心の中は曇りがちである
好きな世界に足を踏み入れることができたからすべて解決だ、苦労や悩みも糧にして頑張っていこう、みたいなポジティブさだけではやっていけないこともあるんじゃないだろうか