文化の日ということで、文学という視点から自分なりの世界に浸っていた折、突如目の前に現れた1組のカップルの存在により、僕の頭は一気に現実に引き戻され、しばらくその場に立ち尽くすしかなくなってしまった
僕はある種の感謝の気持ちを覚えつつも、やはりまさかここにそういった要素が不意に持ち込まれたことによる戸惑い、驚き、そして「恋愛」というものは、まるで風や水のようにほんのわずかな隙間さえあれば入ってくるものだった、ああそういえばそうだった、という一種の納得感を感じざるを得なかった
そしてさらに僕の心を空虚にさせるのは、向こうには全くもって何の意図も無いながら、自分だけが勝手にその状況から感情を揺さぶられてしまっていることだった
自分の精神的な修行がまだまだ足りないと自覚せざるを得ない貴重な時間、体験となった