20代と30代の狭間で

20代から30代に突入したとある日本人男子の雑記

2020振り返り③

こんなにも国境を越えて人とつながることが容易になった世の中において、急に今年は物理的に国境を越えることができなくなった

もちろんデジタルの世界におけるつながりは引き続き可能であるため、昔に戻ったとは言わないが、例えば日本が明治維新のときに西洋の人々の思想や文化を現地視察や書物など様々な方法で、かつ試行錯誤をしながら学び取ろうとしていた時代、または、仕事だけでなくプライベートの旅行として海外に行けるようになった1970年代当時の、海外に行くこと自体のハードルの高さや、それでも国境を越えて現地を見てみたいという人々の欲望が沸々と湧き始めていた時代に共通する「海外を知りたい欲と簡単に知ることができないストレス」みたいなものを感じている人は案外多いのではないかと思っている

(上記の時代に生きていたわけではないのでそれも想像ではあるのだが)

 

もちろん現在は世界的に越境することへのハードルが急上昇中であるし、その瞬間は突然やってきたわけでもあるので、そういう意味でも今年はまだ何となく世界的にもコロナだから越境できなくても仕方ないよねという空気感があって、ある種の妥協がなされていたと思うし、逆にコロナの時代に強制的に突入したからこそ、デジタルとの付き合い方やビジネスのやり方など新たな課題と価値を見つけることができたよねという前向きな捉え方をする余裕もある程度できているのだと個人的には思う

 

ただ、じゃあこの状態がこの先何年も続いていてもいいのかというと多くの人が否と答えるだろう

 

越境するかしないかは個人の自由であるが、しようと思えばいつでもできる状態が世界的に整っているのは当たり前にしていかないといけない世の中において、今のこの状態は望ましいものではないからだ

 

僕は非常に有難いことに日本のパスポートを持っている

世界で最も信頼できる身分証のひとつだと言えるだろう

大きな口をたたいてしまうようだが、この武器を最大限に駆使して、自分を成長させ、世界に通用する人間になる、そして世界の多くの人々とつながり、幸せを共有し合い、お互いに良い影響を与えていくことは、日本に生まれた僕に与えられた課題であり、ミッションなのではないかと最近意識するようになった

恥ずかしながら、越境するという当たり前を奪われてはじめて気づいたことである

 

今の流れ的には、海外ではなくもっと国内に目を向けたり、都市と地方の関係性やデジタル社会の実現、環境やSDGsへの取り組みなどに興味や関心を持った方がいいのかもしれない

 

しかし、どうも世界の人々とのつながりやコミュニケーション、異文化理解といった分野から興味をシフトすることができないし、逆に今その気持ちは高まっている

 

今後の身の振り方に影響を与える気づきであった