20代と30代の狭間で

20代から30代に突入したとある日本人男子の雑記

香港見聞録 ー【人】編ー

弾丸で香港へ

現地にいる知り合いを訪ねることと、来週に控えた英国渡航を前に、少しでも海外の雰囲気に触れ、心身を慣らすという目的で行った。

まず、約3年ぶりとなる国外旅行というところと、香港は初上陸というところ、コロナは収束に向かっているとは言いつつも、心配性な性格もありいくら知り合いがいると言っても何かあったら。。という気持ちがゼロではなかったというところで、本当に期待と不安の入り混じった旅立ちとなった。

結果から言うと、1000%行って良かった。

というのも、元々予定していたというよりも、誘いを受けての渡航検討であったため、仕事に影響などが出てはいけないと、直前まで迷っていたのである。

短い時間ではあったが、現地で寝る間を惜しんで濃密な経験ができたと思う。

だが見聞録と言いつつ、何をしたかをここで事細かに書くことは最小限に留めつつ、何を感じたかを中心に書きたい。

どのような切り口で考えようか、迷っているのだが、【人】【街】【社会】【衣食住】【香】という視点から考えたい。

【人】

今回ビジネス的な交流の機会も多かったのでそれも踏まえての所感であるが、

・とにかく多人種、話すまで何人なのかよく分からない人もたくさん。でも現地の人はそんなことはあまり気にしていない模様。それよりも広東語と英語を中心とした言語コミュニケーションで、まずは意思疎通を成立させることに主眼を置いている。→多人種だといわゆる日本語が得意とするようなハイコンテクストな会話を展開するというのはなかなかハードルが高そうである。これは一見悪いことのように見えるが、ここは次に書く現地の人々の気質でカバーされているように思う。カバーというよりもむしろカバーして余りある状態。つまり、人種やその人のバックグラウンドを超えて「つながる」スキルの高さを見た。

・ある種の好奇心を持って『人』を見てる人が多い、という点を非常に感じたというのが上記の「つながる」スキルの源泉となり、さらには香港という多人種・多文化社会で生き抜く秘訣につながっているのではないかという点も書き留めておきたい。

・細かいことにこだわる性格は日本でも敬遠されることもあるが、香港のような社会では上述のような人口構成により、細かいことにこだわろうにもこだわれないという状況になっている。例えば今回建物の家具の傾きや壁の装飾の仕上げが雑なのではないかという話があったのだが、こういう細かいことの目線合わせは例えば日本人同士で話し合うよりも非常に大きな労力を要すると思った。明確な基準がない時にどこを良しとするかみたいなことを調整するのは、質的な話になればなるほどその人の価値観やバックグラウンドや感覚というのがマイナスに働いてしまうのではと感じた次第である。→これは一見日本人からすると「雑」とか、ともすれば「スキルが低い」という評価になってしまうのかもしれないと危惧。これはむしろ日本というある意味閉ざされた社会故に身につけることができた日本的な「ポジティブな特徴」だと認識したい。これはやはり強みになるだろう。

・これが一番意外だった、かつなぜそういう風に言われているのか不明なのだが、香港人にとって、「日本は第ニの故郷」だという認識があるらしい。もしかしたら僕が日本から来たということで、お世辞的なことだったのかもしれないが、その場にいた複数の人が賛同していて、さらに日本(特に食、詳細は後述)を羨ましがる声が多数聞かれた。また雪を見に行ったこと(ニセコと白馬)を日本の思い出に挙げる人が多数いて、これらの日本での良い思い出というのが故郷感みたいなのにつながっているのかもしれないが。→であれば、日本は今観光立国にしようとしているが、大きな考え方として「日本自体を世界中の人々にとってのアナザースカイにする」というビジョンを掲げて様々な観光誘致戦略を立てていくのが良いのではないかと考えた。

 

長くなってしまったので、ここで一旦区切る