20代と30代の狭間で

20代から30代に突入したとある日本人男子の雑記

オフィス空間考-Bto3C論-

これからの働く場所はどう変化していくのか、どうあるべきかという議論は常に行われていて、常に新たな考え方や、べき論が形成されている

しかし、今回ばかりは本気で考えるべきかもと思う

 

実際に働き方を含めて働く環境が変わった人も、そうでない人も、今回のコロナで、自分の働き方や働いている環境、さらには会社との関係性を改めて振り返ったり見直したりした人は多いだろう

 

社会全体が仕事との向き合い方や働き方みたいなことを考えることをある種強制されている今、個人的な興味関心は会社という場所・ハコの存在意義や活用方法について考察を深めることにあるようだ

 

というのも、僕はこれまでの経験から、良い会社は社内で良い家具を使い、良い家具を使っている会社はやがて成長するということを信じている

だが今、オフィスにはお金をかけない、縮小する、それよりもDXとかにお金をかけるという世の中の風潮がある

コロナもあって、リモートワークも普及して、オフィスという場所の価値が下がったと考えるのはある意味当然かもしれない

そうなると僕が思っているような理想のオフィス像からは遠ざかっている気がしてくる

 

しかし、実際は逆で、今こそオフィスにお金をかけても良いのではないかと思う

もう少し詳述すれば、今こそ今までとは違うオフィスへのお金の使い方であったり、オフィスの作り方を行ってみるべきなのかなと思うのだ

 

今までのオフィスは、いわゆるビジネス(仕事)をする場所であり、お給料をもらう場所であった

皆が集まって、資料を作ったり、打ち合わせしたり、或いは研究や実験を行ったり、オフィスでしかできないことをするためにオフィスに集まりビジネスをする

お金をもらうためにオフィスに行っていた

 

しかし、個人的に思うこれからの理想のオフィスというのは、オフィスではないオフィス

つまり、上記のようなビジネス(仕事)をする場としてのオフィスではなく、

何かを生み出す場としてのオフィスである

 

生み出すものは必ずしもビジネスに直結しなくてもいい

イデアやひらめき、気付きといったレベルのものでも、これから我々が迎える「人生100年時代」、「個の時代」においては十分に糧になるし、貴重なものとなる

これはオフィスを所有する企業側、雇用側から見ればその企業の成果に直結していないということで不安や不満を感じることもあるかもしれない

だが、世の中にはすでにシェアオフィスのような考え方も浸透しているとおり、オフィスという空間を複数の人や企業で共有するという流れも随分前から存在し、定着している

オフィスが誰のものであるかということはユーザーからするとあまり問題ではなく、むしろ何かを生み出しやすい場、何かが生まれやすい場ができたときに、そういえばここって誰が作った場(オフィス)なんだろうとユーザーが思ったときに、○○会社が作り出したオフィスでしたとか、○○氏が運営するオフィスでしたみたいなかたちで結果論的にその場所を作った企業や運営者が評価される

会社と個人の関係性がイコールになってきている今、そういうオフィス空間との付き合い方や、オフィス空間の在り方もありなのではないかと思っている

最近は誰でも使えるスペースを兼ね備えたオフィスも増えているが、この動きの走りになりうると、前向きに捉えたい

 

さて、何かを生み出す場というのはいささか曖昧な表現であるのだが、もう少しだけここを具体化したい

ここでいう何かというのは、上述したように、それこそその人にとって大事な気付きから、チームの方向性を左右するような重要な決断、会社の未来を担うような発明まで、様々であって良いと思うが、ではその何かをどうやって生み出すのかという部分に触れておきたい

ここで僕が思っているのは「3つのC」である

つまり、

Communication→Collaboration→Creation

という3つのCのステップである

オフィスという場に人が集まる

コミュニケーションが生まれ、

コラボレーションする

結果として何かのクリエーションが行われる

というステップがぐるぐると毎日様々な人と、様々な時間に行われることで、そこの場からは1人では到底生み出すことのできなかった何かが生まれるのだ

 

これまでのBusiness(仕事)をする場から3C(何かを生み出す)場への転換であるのだ

 

こういった考え方を前提に、オフィスという場を再考し、コロナが落ち着いた暁には、多くの人にとって「何かを生み出す場」としての役割を果たせるような存在に、これからのオフィスはなっていけば良いなと思う